- Q1.HPVとは・・・?
- Q2.HPVの高リスクって何?
- Q3.子宮頸癌って多いの?
- Q4.HPVはどのくらいの人が持っているの?
- Q5.HPVに感染したらどんな経過に・・・?
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HPVとは・・・?
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HPVはhuman papilloma virus:ヒト乳頭腫ウイルスのことです。主に、性行為やそれに準ずる行為で感染します。
このウイルスに感染した多くの人は無症状で気づきませんが、一部の人が尖圭コンジローマと呼ばれるイボを外陰部などに生じます。コンジローマは軟膏や電気メスなどによる治療が必要となる性病です。
コンジローマと呼ばれるイボを作らなくても(無症状でも)行為を持った相手に気づかないうちに感染させてしまうウイルスです。
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HPVの高リスクって何?
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HPVは現在100種類以上に分けられます。このHPVには大きく分けて低リスク(6,11,42,43型など)と高リスク(16,18,31,33,35,39,45,51,52,56,58,59,68型など)のタイプに分類されます。高リスクとは子宮頸癌に関与するウイルスのことです。
子宮頸癌の方の90%以上から、前癌病変である異形成の95%以上から、HPVが検出されてます。
ただし、高リスクHPVの感染が必ず子宮頸癌に繋がるわけではありません。高リスクHPVに感染し、さらに何らかの因子が加わると異形成となり、さらにその一部が子宮頸癌へと発展します。現在、どのような因子が関係しているのか研究が進行中です。
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子宮頸癌って多いの?
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10~20代で前癌病変(異形成)も含めると4%くらいの陽性率です。(下図参照)
そのうちの10人に1人が上皮内癌へと変性し、さらにその半数以上が数年の経過の後、浸潤癌に至るとされております。20歳代女性の全人口の1000人中4人が癌と診断されることになります。
子宮癌検診陽性率【クラスIIIa以上】(北海道:2003年度検診 69,541名)
共同研究機関:PCL札幌病理・細胞診センター、北海道セントラル・パソロジーラボラトリー、札幌臨床検査センター
出典:日本医事新報 No.4395
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HPVはどのくらいの人が持っているの?
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下記に高リスクHPVの年齢別陽性率のグラフを示します。(下図参照)
驚くことに、10歳代後半での感染率が50%近くにもなっており、代表的な性病のクラミジアの2倍以上にも達することがわかります。このデータによると20代前半でも40%、20台後半で4人に1人の感染率となっています。
上記同施設調べで、妊婦のHPV感染率(10代~39歳まで)は高リスクHPV:19.3%、低リスクHPV:6.3%となっており、クラミジア感染率:5.8%と比較しても非常に高率です。
原因としては、クラミジアなどはある程度、おりもの異常や腹痛といった症状が出現したり、パートナーの症状が出現して見つかるケースも多くありますが、HPV感染症は感染してもコンジローマなどの腫瘍性病変を引き起こすまでは基本的に無症状であることも関係していると思われます。またウイルス性の疾患であるためクラミジアのような有効な抗生物質や治療薬は無く、自己免疫による自然除去を待つといった点もあると思われます。
性行為の若年化・自由化といった背景にこの無症状・無自覚という特性が加わり感染率がこれほど高くなっていると考えられます。
高リスクHPVの年齢別陽性率(札幌東豊病院:南・前田、2002年)
出典:日本医事新報 No.4395
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HPVに感染したらどんな経過に・・・?
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低リスクのHPV(6,11型など)の場合、感染した扁平上皮細胞の1~3%の細胞が尖圭コンジローマを発症するとされております。感染機会から3週間~8ヶ月(平均2.8ヶ月)で発症します。病変は乳頭状の病変を形成することが多いです。20代妊婦さんの低リスクHPV感染率は10~13%ほどとされています。そのうちの1~2%ほどが尖圭コンジローマと呼ばれる病変を作ります。
高リスクHPVに感染すると低リスクと比べてやや扁平なコンジローマを作る傾向があります。低リスクと大きく違うのは子宮頸癌に繋がる可能性があることです。高リスクHPVは粘膜上皮の表層細胞に感染し、90%は時間と共に剥離脱落してしまい消失してしまいますが、10%のHPVが深く基底粘膜層まで侵入・定着してしまいます。その感染は細胞に異形成を起こし、さらにその10%が子宮頸癌へと進行します。異形成化してから平均数年~10年ほどで癌へと進行するとされてます。まとめると「10~20代全体の40%が高リスクHPVに感染する」、「さらにそのうち1割の人(全体の4%)が前癌病変の異形成へ進行する」、「さらにその1割(0.4%)が癌へ進行する」ということになります。



